『高松設計事務所の仕事B』
■ 温熱環境 ■
日本の住宅は古来から、夏の高温多湿な気候に配慮した造りになってい
ます。松設計事務所ではその知恵を活かし、夏には庇で陽射しを遮り
ながら通風を確保し、冬には障子の開閉で陽射しを取り込む工夫をする
など、建物で対応することを第一に考えています。また、壁や屋根に通
気層を設けることで、蔵のように一年を通して室温の変動が少なく、夏
涼しく冬暖かい家になるように考えています。
陽射し
夏至の南中には室内に陽射しが入らず、冬至の南中時には部屋の奥まで陽射しが入るように軒の出を計算します。
通風
日本夏の暑さに対しては通風の確保が不可欠です。平面計画においては風向きによる通風、断面計画においては温度差による通風を考えます。
通気層
壁面内や屋根の内側に通気層を設けています。太陽によって温められた外壁や屋根の温度が、直接室内に伝わらないようにすることで、蔵の中のように室温を一定に保つような工夫を施します。